島村楽器公式ブログ

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パイオニア新製品!DJM-2000レビュー

こんにちは。バイヤーのタナカです。
今回はパイオニアからまもなく発売されるCDJとDJミキサーの新商品をチェックするために、
川崎にあるパイオニア本社にお伺いいたしました。

いくつかある新作のなかでも、今春に6月発売予定であることが公表されたDJM-2000は、みなさんも相当に首を長くして待っている期待の商品だと思います。
そちらのインプレッションもご紹介しますので、最後までお付き合いくださいね!

さて、まずはこんな機会でもないとお邪魔することのないパイオニア本社の外観から(笑)。
本社は新川崎駅から若干距離はあるものの、遠めに見てもすごい存在感です。

到着しました!
近寄れば寄るほどにデカイ!
ここから様々な商品が誕生しているんですね。

それでは、噂の新商品があるスタジオへ向かいます。

まず、DJM-2000のご紹介


DJM-2000は、昨年発売されたCDJ-2000と組み合わせてご紹介いただきました。

今までのDJミキサーの進化形という言葉では物足りないほどのハイスペック。

それではDJM-2000の秘密を探っていきましょう。

こちらが注目のDJM-2000のフロントパネルです。

なんといっても手前にあるタッチパネルが気になりますね。

パイオニア製品のタッチパネルといえば
音と映像のパフォーマンスができるSVM-1000が思い出されますね。

本格的なDJミキサーでタッチパネルコントロールが装備されるのは今回が初です。
DJM-2000は、このタッチパネルを使ってサウンドミックスを3つのパフォーマンスモードでコントロールできます。

今回は、各機能を使用したサウンドコントロールを動画を交えながらご紹介いたします。
パイオニアの方にご協力いただき、実際にご説明いただいている所を撮影させていただきました。
実際の音を聞きながら、そのサウンドの魅力を体感してください。

実際にDJM-2000を使ってDJプレイしてみました!

早速、パイオニアの営業の方にプレイしていただきましたのでこちらをご覧ください。

おおっ!
いったい何をどうやったんだろうと驚かされるポイントがいくつもありましたね!

では、一つずつその秘密をクローズアップしていきます。

FREQUENCY MIX

このモードでは周波数を7つに分け、
2つのチャンネルのミックスをより細かく行うことができます。

SIDECHAIN MIX


指定したチャンネルをトリガーにして別のチャンネルの音声にエフェクトをかけることができます。

MIDIコントロール

これを使うことでDJソフトのコントロールがミキサーでできるようになりました。
手元で全てのプレイが簡潔しているので
プレイアビリティも良好です。

BEAT EFFECTもパワーアップ


DJMシリーズではすでにおなじみの「BEAT EFFECT」が、さらに進化して搭載されました。
エフェクトを加える量を周波数帯域ごとに調整できる「EFFECTFREQUENCY」により、
“ボーカルだけにエコーをかける”、“ハイハットのリズムを倍にする”など、
従来以上に自由度の高い演奏が可能になりました。
また、エフェクトの選択や拍の設定にはダイレクトボタンを採用し、
今まで以上にダイナミックなエフェクトパフォーマンスを楽しむことができます。

FXの操作もシンプルになりました。

DJM-800に搭載されていたサウンドカラーエフェクトは「INST FX」と名前を変え、
チャンネルごとの操作を省き、一括で操作が可能になりました。
各チャンネルの「FILTER」ノブを回すという直感的なパフォーマンスで、
6種類のエフェクト効果が得られます。
また、「PARAMETER」により、エフェクト効果をより細かく調整することができます。

DJのための音楽データ管理ソフト「rekordbox」にも対応

rekordboxとは、パイオニアさんが作成したDJプレイのための音楽ファイル管理ソフトです。
わかりやすく言うとiTunesのように音楽ファイルを保存したり、リスト化したりできるソフトといったところでしょうか?
保存されている音楽ファイルを分類・検索しDJシーンにあったプレイリストを作成できたり、
音楽ファイルの拍位置、テンポをあらかじめ検出・測定・調整できたり、
キュー・ループ・ホットキューなどのポイント情報をあらかじめ設定・保存できます。

DJの方にとって音楽ファイルをまとめるソフトとしては最適ではないでしょうか?

今までこのソフトは「CDJ-2000」「CDJ-900」の付属品としてのみ手に入れることができましたが
5/17からはフリーダウンロードもできるようになりました。
詳しくはこちらのページから↓

音楽保管場所はひとつでOK!業界初「PRO DJ LINK」とは?

時代の流れとともに音楽を取り扱うメディアも様々な形に変化してきました。
それに伴い、DJ機器も進化をし続けています。
レコードやCDを使用したDJプレイはもちろんのこと、SDカード、USBメモリーのデータも使用可能になりました。
そして近年ではPCを使用したPCDJがスタンダードになってきています。

今までPCDJ以外のDJプレイでは使用するターンテーブルの数だけ音源メディアが必要でした。
しかし、「PRO DJ LINK」機能を活用すると曲データが保存されているSDカード、USBメモリー、PCのどれかひとつがあれば、その中に保存されている別々の曲を最大4台のCDJで再生が可能になります。

もっと身近なものに置き換えてイメージしてみましょう。
みなさん、お持ちのミュージックプレイヤーを想像してみてください。
iPodでもウォークマンでも携帯電話でもかまいません。
普通は再生ボタンを押すと曲は1曲しか流れませんね。

それが、同時に最大4曲再生できるような感覚でしょうか?

実際に、rekordboxに入っている曲をCDJ-2000にLINKしてみました。

では具体的に「PRO DJ LINK」で何ができるのかをご説明します。


  1. SDカードやUSBメモリーに保存している音楽データをDJM-2000を通して最大4台のCDJで再生できます。
  2. rekordbox内の音楽ファイルも共有、再生できます。
  3. MICから入力した音声やMASTERから出力されている音を、DJM-2000に録音し、CDJで再生できます。録音した音をすぐスクラッチのネタとして使うことができます。
  4. rekordbox内の音楽ファイルをヘッドホンでモニターできます。プレーヤーで再生する前に確認ができるので実用的です。
  5. 接続しているチャンネルの状態をCDJに知らせます。DJプレイ中に現在の状態把握ができるので演奏中も安心です。

※(PRO DJ LINKに対応しているCDJは「CDJ-2000」「CDJ-900」のみです。)

「CDJ-2000」は更に状態把握ができやすいように、
演奏中のCDJのジョグダイアルが白から赤へ点灯します。

実際にご覧下さい。

ただ数多く曲を操るだけでなく、現在の曲の状況を把握できるツールが揃っているので
非常に実用的ではないでしょうか。

録音する時も接続が簡単に!USBオーディオインターフェイス内蔵!

がんばってミキシングした音源は残しておきたいもの。
音楽ソフトを使って録音したデータを保管しているDJの方は多いのではないでしょうか。

今までは音楽ソフトに音源を残す時は、DJミキサーとPCの間にオーディオインターフェイスが必要でした。
「DJM-2000」はオーディオインターフェイスを内蔵しているので、
ミキシングした音を録音するには、非常に便利です。

また、PCとUSB接続することにより、
PC上で再生しているオーディオ信号を「DJM-2000」に入力することができます。
これにより、外付けのサウンドカードを使わなくてもコンピュータを使ったDJプレイが可能になります。
1台のPCから最大4系統のオーディオ信号を各チャンネルに割当ててミキシングすることができます。

タナカの感想

DJM-2000は、今までのDJミキサーのスケールを圧倒的に上回ったスペックを搭載しています。

同じ4chタイプのDJミキサーだとパイオニアのDJM-800がありますが、
DJM-2000はタッチパネルコントローラーが真ん中にあるので、
よりリアルタイムでのコントロールのしやすさ、コントロールの豊富さを追求したモデルと言えるでしょう。

また、DJミキサーとしての利用だけではなくリアルタイムエフェクトを活用して、
ギター、ベースなどのアナログ楽器やボーカルをつないでみてもおもしろいかもしれません。
DJパートがいるバンドは、アナログの音とPAの間にDJミキサーをはさむことで、
楽曲にこれまで以上のエフェクト効果を与えることが可能になるはずです!
DJM-2000によって、DJプレイの幅が今まで以上に広がること間違いなしです。

気になる価格は・・・

島村楽器では¥268,000(税込)を予定しております。
ご予約も受付中です。気になる方は最寄の店舗までお問い合わせ下さい!

次回は、同じくパイオニアから発表された新CDJと新DJミキサーをご紹介いたします。

それでは、お楽しみに!

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