みなさまこんにちは!
先日、突然にNAMMの会場にいるアメリカ人の友人(ミュージシャン)から電話があり一言
「今日パーティーだからちょっと来いよ」、、、
「いやいや今日本だしちょっと行くのは無理だよ」と私。
すると「じゃあ今から向かえば?」と普通のトーンで言われ、
うーむ、きっとこの感覚でなきゃ人生ロックじゃないんだな・・・
と思った、ルシアー駒木(コマキ)です
さて、通常ありえない箇所が折れてしまった大手術ですが、仕上がりまでお見せしたいと思います。
大ボリュームで一気にお届けします!!
前回・前々回の大手術についてはこちらをご覧ください。
指板を確認してみると、あれだけあった段差がすでにほぼ無くなっています。
うまくいきました。
剥がしたバインディングもここで再接着しておきましょう。
うまく接着できたとは言え、このままでは強度が心配。
補強材を入れる事にします。
まずは補強材用の溝を掘っていきましょう。
続いて補強材を溝に合わせて作ります。
強度が増す向きに木目が入るように意識して、ネックと同じメイプル材を切り出します。
最終的には手作業でピッタリの形に仕上げていきます。
ルシアー駒木、職人なんです
さーて、いよいよ塗装に入っていきます。
少し広めに塗料を剥がしていき、
一気に黒くなった様に見えますが(笑)
実際には、
ヤニ止め⇒中塗り⇒着色⇒上塗り
更に各工程間でサンディング(ヤスリがけ)と、かなりの工程と日数を要しています。
吹きつけで出来る微細な凹凸を取る為に、更に細かなサンドペーパーで磨き上げます。
修理の過程でフレットを抜いていますので、フレットを打ち直さなくてはいけません。
元のフレットと同サイズのものを用意して、まずは指板面を仕上げていきます。
ルシアーの高速テクニックにカメラが追いついていませんね
いよいよ組み込み
パーツを組んで、配線を施し、各部を調整していきます。
どうですか?
ちょっとピンボケですが(笑)修理箇所がどこなのかというより、そもそも折れた事自体全く分かりません。
しっかり修理出来ましたので、折れる前よりも強度は増しています。更には強度が増す事でネックの剛性があがり、サスティーンが非常に良いギターに仕上がりました。配線引き直し等も行なった事で、サウンド的にもグレードアップ!
一気に仕上がりまでの大ボリュームでお届けしましたが、いかがだったでしょう。
お客様の方で「これはさすがに直らないんじゃないかなあ」・・・とご判断され、修理を諦めてしまう事もあるようですが、
諦める前に是非一度お近くの島村楽器までお持ち下さいね!
ルシアー駒木でした