皆様Buongiorno!!
島村楽器弦楽器アドバイザーの糸山です。
本日の2件目は、マイスター茂木が「25年前に、忘れられない新作楽器を見たことがある」…という名器の記憶の残像を頼りに、探しに探し回ったバイオリンメーカーのアトリエを訪ねました。
アトリエの入口にて。
ご紹介します。
マエストロ・パトリック・ショー氏です。
パトリック・ショー氏と彼の作品とのツーショット。
ショー氏はクレモナのバイオリン製作学校を卒業後、巨匠モラッシー氏の元で研鑽を積んだマエストロです。同期にピストーニ氏、イーヴェ氏がおります。
熱弁をふるうショー氏。
ショー氏はホームページも無ければ自身の作品を世に大々的に宣伝をすることもありません。それでも、音楽家達は少ない情報を頼りに、彼の作品を求めに来てる訳です。
ショー氏のオリジナル・ニスの講義をしてくれました。
25年ぶりに楽器と対面したマイスター茂木も感激しきりでした。そして、その作品は25年の時を越えて、さらなる飛躍を遂げて居たのです!BRAVO!!
ずらりと並んだ名器の数々。
どれも悩ましく甲乙付け難い名器だったのですが、今回はこちらを持ち帰ることにしました。
Patrick Seaux, Padova, 2005
ストラディヴァリウス 1709年の型をモデルに、自身の作風を加えた力強い作品。
驚いたのが、彼は仕上がった傍から楽器を手放すことをしない…というのが彼のフィロソフィーなのです。
徹底した管理の元、微調整を繰り返しながらオーナーの元に作品を届けるという遠回りを敢えて行っている稀有なメーカーです。
今回は5本の中から1本を選んだのですが、全て2005年製作品でした。従って、新作楽器としては異様な抜けの良さと響きの輝かしさを持っており、とてもよく計算された逸品だと思います。
談笑するマエストロとマイスター。歳が近く意気投合(笑)
日本への輸出はしばらく止めていたそうです。ショー氏は、また日本の皆さんへ作品を弾いて頂けるのをとても喜んでおりまして、感想や意見を私達からフィードバックされるのを心待ちにしております。という訳で、試奏された方はぜひご感想をお寄せ下さい!!
ショー氏と筆者。
それでは、今回はこの辺で。
Ciao!!
今回イタリアで買い付けた弦楽器は、弦楽器フェスタでお披露目します
今回マイスター茂木と糸山が買い付けを行った弦楽器は、11月〜12月各地(大阪・川崎・横浜みなとみらい・札幌・新宿・南船橋・福岡・奈良)の島村楽器で開催される、島村楽器弦楽器フェスタにて展示・お試しいただくことが出来ます。
日程等決まり次第順次情報を公開致しますので、弦楽器フェスタページもあわせてご覧ください。
- 島村楽器弦楽器フェスタページへ(内容は前回のものとなっております。ご了承ください。最新情報10月3日公開予定。)
2014年秋 弦楽器イタリア買い付け日記はこちら