島村楽器公式ブログ

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「はじめてのクラシック」演奏家のプロフィールに書かれてあるナゾを解明!?


皆さん♪こんにちは☆
「清水和音×宮谷理香 アコースティックとデジタルによるピアノ名曲選
~グランフロント大阪店オープン記念コンサート~」まであと1日!
初の大阪出張が楽しみで仕方ない広報課 ホソカワです(´▽`)♪

全4回でお届けする「そうなんだ!ホソカワの学べるクラシック!」も最終回を迎えました。
そんな今回のテーマは、演奏家のプロフィールに書いてあるナゾを解明☆
演奏家のプロフィールには、法則性があることを知っていますか?
だいたい、出身地や卒業校名にはじまり、○○氏に師事、○○コンクールで第○位、
最近の活動...となっているのがスタンダードのようです。
なぜ、このようなことを書くのか?首席、師事ってなぁに?
そんな疑問にお答えしつつ、今回はプロフィールの読み方をご紹介していきます(´∀`)
それでは、どーぞ!

○○大学首席で卒業のナゾ

演奏家のプロフィールで良く見る『首席』という言葉。首席ってなんだろう、と思いませんか?
首席を辞書で調べてみると「第1位」や「首位」と出てきます。
しかしながら、プロフィールに登場する首席は必ずしも1位を表わすものではないそうです。
その基準は大学によって違うみたいなんですが、
5段階評価の場合オール5~4.5ぐらいの生徒はみんな首席となる大学もあれば
実技が優秀だと評価されたらクラス全員が首席となる大学もあるそうです。
学年トップの成績で卒業しなくては首席と認めてもらえない大学もあります。
いずれにしても優秀な成績を収めた方には間違いないようですね(・ω・)
演奏家の中には首席で卒業していない方でも、その後の努力や人柄の良さなどで
世界的に活躍している方もいるので、演奏家の素晴らしさは、肩書きではなく
コンサートに行って自分の目で確かめるのが1番なのかもしれませんね。

○○に師事のナゾ

プロフィールを見ていると、○○氏に師事と書いてありますが、どんな意味なのでしょうか?
辞書で師事を調べてみると、「先生として尊敬し、教えを受けること。」
のような内容が書いてあります。○○氏を尊敬して、教えを受けました。ということなんです。
通常は音大在学中にレッスンをしてくださった先生だったり、
小さい頃からレッスンをしてくださっている先生など、
ある程度の期間、指導を受けた先生の名前を書くことが一般的なんですが、
コンクール前などに数回レッスンをしてくださった先生の名前を書くこともあるそうです。
その理由としては、数回レッスンをしてくださった先生でもその先生の教えを受けたことによって
自分の演奏レベルが格段にあがったからなど、
期間だけではなく、敬意を表わしている場合もあるようです( ´ ▽ ` )ノ

世界最高峰の三大コンクール


国内外では、たくさんの音楽コンクールが開催されております。ここは世界最高峰の三大コンクールについて紹介します♪

エリザベート王妃国際音楽コンクール


このコンクールはドイツのブリュッセルで開催されるピアニスト、バイオリニスト、
声楽家、作曲家のためのコンクールは、ピアノ→バイオリン→声楽→ピアノのローテーションで
毎年1部門ずつ順番に開催され、作曲部門のみ不定期で行なわれます。

エリザベート王妃国際音楽コンクールが始まったのは1951年ですが、
1937年から始まったユージェーヌ・イザイ・コンクールというバイオリニストの
コンクールが前身といわれています。ユージェーヌ・イザイ・コンクールは
戦争のため2年で終わってしまい1951年にエリザベート王妃国際音楽コンクールとして再始動しました。

1951年って何があったの?

1951年から始まったコンクールと聞いてもピーンとこないクラシック初心者の皆さんに
1951年の日本のできごとをご紹介しますヾ(o・ω・)ノ゚
今では、大晦日の定番番組となっているNHK紅白歌合戦の第1回が放送され、しかも大晦日ではなく年始に放送されていました。そしてスポーツ界ではプロレス界の父と呼ばれる力道山のデビューした年です。
どうですか?先程よりもエリザベート王妃国際音楽コンクールが始まった年が印象付きましたか?
そして、このコンクールは課題曲が多いところが特徴で、肉体的にも精神的にもハード。
セミファイナルではリサイタルを50分と、協奏曲を演奏しなければいけないようです。
さらにファイナルでは、演奏する約1週間前に譜面を渡され、
1週間で曲を完成させなければならない過酷なコンクールなんです。

ショパン国際ピアノコンクール


このコンクールは、ショパンの出身地ポーランドのワルシャワで開催される
ピアニストのためのコンクールで5年に1度開催されることから、
通称:音楽のオリンピックなんて呼ばれているんです。
ショパンの命日である10月17日前後3週間で開催されます。
そして、現在も開催されているコンクールの中で最古のコンクールなんです。

1927年には何があった?

では、またここで第1回目が開催された1927年の日本のできごとをご紹介しますヾ(o・ω・)ノ゚
現在、火事を発見したら119番ですが、1927年以前はなんと112番でした。
そして、日本発の地下鉄(上野⇔浅草 間)が開通した年です。
このコンクールの特徴はなんといっても予選で演奏する独奏曲はショパンの作品、
本選で演奏する協奏曲もショパンの作品とショパンづくしなコンクールなんです。
さらにショパン国際コンクールが題材となるピアノの森というマンガもあり、
2007年には映画化までされました。ショパンコンクール気分を味わってみるのも良いですね。

チャイコフスキー国際コンクール


このコンクールは、ロシアのモスクワで開催されるコンクールで、
ピアニスト、バイオリニスト、チェリスト、声楽家のために4年に1度開催されるコンクールです。
開催当初は、ピアノとバイオリンのコンクールでしたが、
第2回よりチェロが加わり、第3回より声楽が加わりさらには、
第9回よりバイオリン属といわれるバイオリン、ヴィオラ、チェロ、
コントラバスの製作部門が加わりました。2006年に開催される予定だった
第13回は、モスクワ音楽院大ホールの修理やFIFAワールドカップの開催と
重なったことが原因で翌年の2007年に第13回が開催されました。

では1958年は何が?

では、またここで第1回目が開催された1958年の日本のできごとをご紹介しますヾ(o・ω・)ノ゚
今もなお人気のインスタントラーメンのチキンラーメン(日清食品)が発売された年です。
そして、初の1万円札が登場した年でもあります。
このコンクールの特徴は、とにかく体力勝負!
膨大なレパートリーを披露する演奏技術やアーティスト性も審査の対象となり、
本選では、ピアノ協奏曲を2曲続けて演奏しなければならないそうです。 

さいごに...

なんとなくわかるようでわからなかった演奏家のプロフィールに書いてあるナゾはスッキリしましたか?
さて、全4回でお届けしました「そうなんだ!ホソカワの学べるクラシック!」はいかがでしたでしょうか。クラシック音楽に少しでも興味を持っていただけましたら嬉しいです。
明日の、「清水和音×宮谷理香 アコースティックとデジタルによるピアノ名曲選~
グランフロント大阪店オープン記念コンサート~」は、お席に若干の余裕がございます、
ぜひ、お越しください。
このコンサートでクラシックの世界を楽しんでください☆

ホソカワでした(´▽`)♪

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